シスレーは1880年代に、パリの東南方、セーヌ河の支流のひとつであるロワン川沿いに活動の拠点を移します。サン=マメスはロワン川がセーヌ河と合流する地点にある静かな村です。画面左を流れているのがセーヌ河。ポプラ並木は左岸の河岸にあります。右岸(左側)はラ・セル村の丘。上流(右奥)に橋がありますが、この絵には描かれていません。光と影の効果を表現するかのように、ポプラの葉が一枚ずつ描かれているようです。前景を大きく占める土手の道には、建物の青い影が大胆に落ちかかっています。左側のポプラ並木と右側の建物が画面の右奥に収斂していく構図は、シスレー好みのものです。落ち着いた画面から6月の朝のさわやかさが伝わってきます。
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