題名にあるマールは葡萄の絞りかすで作った蒸留酒のことで、ブルゴーニュ地方の名産です。画面の中央に「MAR(マール)」という文字が書かれています。マール酒の入った瓶は、茶色く塗られた新聞紙を切り抜いて貼ることによって表現されています。新聞を表すフランス語の「JO(UR)NAL」の文字が、その瓶によって分断されています。ピカソは1908年頃から、対象を幾何学的な基本的形態に分析して画面上で総合するキュビスムの原理を探求しました。13年頃からは、画面に異物を貼り付ける、コラージュという手法を用います。この作品では、コラージュの部分と背後の灰色の地に太く描かれた黒い線が拮抗しながら、画面に調和をもたらしています。
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