現在の千葉県館山市南端にある布良で描かれた作品です。1904年7月にこの地を訪れ、坂本繁二郎ら友人3人と約1カ月半を過ごしました。荒々しい海と古代のロマンを感じさせる布良の地は青木を喜ばせ、《海の幸》をはじめ同地の海を舞台とした作品を制作しました。友人宛の書簡でも「すく近所に安房神社といふがある、官幣大社で、あめのとみの天あめのとみの豊みこと美命をまつたものだ、何しろ沖は黒潮の流を受けた激しい崎で上古に伝はらない人間の歴史の破片が埋められて居たに相違ない」と、その興奮を伝えています。この作品は、夏の強い日差しが照りつける波打ち際の岩々や砕け散る白波の表現に、点描風の手法が効果的に用いられています。
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