この作品は藤田が1939年に3度目のパリ訪問をした時に制作されました。パリ陥落直前に再び日本へ帰国するまでの、短いパリ滞在期間に描かれたものです。テーブルの上にのった様々な食材は戦争のない豊かな時代を懐古しているようにも感じられますが、それらの宗教的な意味合いや、西洋の伝統的な静物画の影響が指摘されることもあります。しかし飛び立つ鳥や、獲物を狙う猫は日本画風の描き方がなされ、また黒い背景はバロック的な光と闇を表すというよりは、画面の平面性を強調する役割を果たしていると言えるでしょう。日本人による油彩画としての、藤田なりのひとつの結論を見てとることもできます。
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