作品の題名から、描かれている空間がアトリエ(画室)であることがわかります。そうだとすれば、画面の中央にオレンジがかった赤色に塗られて立つ裸婦は、画室のモデルでしょう。このモデルはなぜこんな色をしているのでしょうか。この色はモデル自身の肌の色ではなく、画面全体の調整をとるために塗られたものです。モデルの右側に塗られた緑色と対照的な色(「補色」といいます)が裸婦に施されているのです。マティスは色を、対象(この場合は裸婦)を再現するためにではなく、画面を構成するために用いているのです。画面左側の大きな色の斑点も同じ考えに基づいています。この手法は数年後、もっと大胆な装いで美術界に登場してきます。
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