中央に描かれた白い鳥のフォルムと、裸婦たちのポーズによって繰り返されるS字曲線が、画面に流れるようなリズムを与えています。歴史や神話の世界に強い関心と知識をもっていた青木は、天平時代風の衣装をまとった人物や風俗をたびたび描きました。この作品をはじめとするそれら「天平シリーズ」の構図や人物の配置には、エドワード・バーン=ジョーンズら19世紀イギリスの画家からの影響が顕著です。青木はそれらの画集を友人から借りるなどして、熱心に研究していたといいます。また当時すでに、かなりの数の19世紀イギリス美術に関する画集や書物が帝国図書館や東京美術学校付属図書館に保管されていたこともわかっています。
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