パリ、1834−パリ、1917
ドガの父親は裕福な銀行家で美術や音楽に趣味があり、ドガは小さい頃から芸術に触れて育ちました。国立美術学校やイタリアで、しっかりと古典主義を学び、アングルからデッサンに打ち込むよう助言されます。肖像画や物語画(歴史画)に取り組んでいましたが、印象派の新しい考えに刺激され、現代的な都市生活を描くことに関心が移っていきました。ほとんどの印象派の画家は風景を描きましたが、ドガが追求したのは人物表現でした。自然光よりも室内の人工照明を好み、仲間が戸外で自然を観察しながらすばやく描くのに対して、ドガはアトリエで制作しました。時には記憶によって描くこともありました。デッサンを繰り返しながら構想を練り、構図やフォルムを検討したのです。また、浮世絵などの日本美術から西洋美術にはない要素を学び、人物や事物を断ち切って、スナップ写真のような瞬間性や偶然性を取り入れたり、立体感を無視して、線描だけで人体を描いたりしました。
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